地域と共に歩む教育・研究の拠点をめざして

公益社団法人ふじのくに地域・大学コンソーシアム 理事長
静岡大学学長 石井 潔

静岡県には、地域の特長や歴史を背景に、21の大学や高等専門学校などの高等教育機関が開設されております。平成15年12月には、これらの大学等を構成員として大学ネットワークを設置し、大学間の垣根を越えた連携による教育力・研究力の向上に進めてまいりました。

一方、今日の我が国は、少子高齢化の進行を背景とする人口減少社会の到来やグローバル化の進展など、社会経済の急激な変化に直面しております。大学等には、単なる教育・研究にとどまらず、地域が直面する課題に積極的に関与し、地域の「知の拠点」として地域社会の発展を支えていく役割が求められております。自治体や産業界と連携し、地域の課題に実践的に取り組むことで、地域の将来を担う優秀な人材が育つ学び舎となることも期待されます。
こうしたニーズや期待に応え、大学と地域との連携を強化して、大学の持つ知的資源を積極的かつ効果的に地域へ還元することを目的に、平成26年3月、「ふじのくに地域・大学コンソーシアム」を設立いたしました。

コンソーシアムでは、大学間連携による市民講座の開催や共同研究の推進、県内の地域資源等について学ぶ短期集中単位互換授業や、留学生支援、さらに、自治体と大学が連携した地域課題解決への取組、静岡県内の高校と大学が連携して教育の充実を図る高大連携事業などを展開しております。

平成31年3月には、これまでの5年間の萌芽期を踏まえた次なるステージとして、今後5年間の活動方針を示した中期計画を策定し、事業の重点化や効率的な組織運営等を含めた一層効果的な事業の展開に取り組んでおります。

今後、大学間の連携をこれまで以上に深めつつ、産業界を含めた地域と大学との連携・協働を促進することにより、地域の成長力を高め、活力ある静岡県の創造に寄与してまいりたいと考えておりますので、皆様の幅広いご理解とご協力をいただきますようお願いいたします。