令和7年度の抱負

国立

  

 

静岡大学
学長 日詰一幸
   

 

本学は新制国立大学の一つとして1949年に誕生以来、静岡県の均衡ある発展のために貢献してきました。そして、本学の理念である、「自由啓発、未来創成」のもと、総合大学としての特色を生かし、基礎研究から応用研究にわたる幅広い独創的な研究を推進し、多くの優れた成果を生み出してきました。さらに、一昨年は27年ぶりに新学部「グローバル共創科学部」を創設するとともに、大学院修士課程に山岳流域研究院も設置して、新たな取り組みを始めています。本学は、今後もこれまで培ってきた研究成果を生かし、グローバルな視点から地域社会が抱える様々な社会課題に向き合うとともに、解決策を提示し、それらの社会実装にも力を傾け、持続可能で豊かな社会実現のために貢献していきたいと考えています。
  

 

総合研究大学院大学先端学術院遺伝学コース
コース長 齋藤都暁
   

 

国立遺伝学研究所(遺伝研)は、国立大学法人総合研究大学院大学(総研大)の一員(遺伝学コース)として、研究者を志す学生を国内外から受け入れて大学院教育を行っています。総研大は、国立研究機関のもつ優れた研究環境を生かして大学院教育を行うことを目的に1988年に設立された大学院大学(現在、20コース)であり、遺伝学コースの学生は、遺伝研の構成員として研究所の充実した施設・設備を使って、国際的に通用する研究者を目指して日々の研究に取り組んでいます。遺伝研は学生数と比べて教員数が多いという特長を生かして、研究所全体で一人一人の学生を丁寧に育てようとしています。
  

 

浜松医科大学
学長 渡邉 裕司
   

 

本学は開学50周年を昨年迎え、今年度より次の半世紀に向かって新たな歩みを始めます。これからも医療の高度化・多様化に対応した魅力ある大学つくりを進めます。また、県内唯一の医師養成機関として地域の健康を支える人材の育成に取り組むとともに、医師少数地域への医師派遣を通じて地域医療の維持・発展に貢献します。少子化が進むなか、母子の命を守る周産期医療や、自閉症をはじめとする子どものこころの問題にも積極的に取り組み、地域社会のニーズに応える医療を展開します。今後も、教育・研究力の一層の向上を目指し、県内の高等教育機関との連携を深化させながら、地域に根ざした大学として社会貢献を果たしてまいります。
  

 

沼津工業高等専門学校
校長 岡田哲男
   

 

沼津工業高等専門学校は、国立高専一期校の一つとして、これまでに1万人以上の卒業生を、技術者、研究者として社会に送り出してきました。本校は、地域産業の振興を重要なミッションとしており、校内インキュベーション施設や産官学金連携の交流会を通じて地域企業を支援しています。また、社会人講座「医用機器開発エンジニア養成プログラム」を主催し、地域の医用機器産業の振興を図り、関連分野の共同研究・開発を通じて地域の発展に寄与しています。今後も、静岡県東部唯一の工学系高等教育機関として地域の科学振興と技術開発・共同研究のハブの役割を果たし、本コンソーシアム構成大学と連携して地域貢献に努めていきます。

公立

  

 

静岡県立大学・同短期大学部
学長 今井康之
   

 

見通しのむずかしい国際情勢、人口減少の局面への対応など、大学教育の課題は大きいと感じています。大学コンソーシアムには、県内に大学が存在する意義を社会に発信する重要な役割があると考えています。「学生自ら問題点を整理し、問題への答えや解決に至るための方法を考え出し、それをもとに調査や研究を実行し、自分なりの意見を表明できるようにすること」が大学教育の軸だと思います。加えて、創造・蓄積した「知」を多様な人々と対話を通して共有する地域貢献も大切です。計画通りの目標達成を超えて、より柔軟な思考ができるような人材を育て、学生には「来て良かった」と感じてもらえる大学を目指したいと思います。
  

 

静岡県立農林環境専門職大学・同短期大学部
学長 鈴木滋彦
   

 

令和2年4月に開学し、6年目に入りました。本学は、全国初の農林業分野の専門職大学として、各界から注目されております。このことは、大学が「研究」を重視する風潮があるなか、「実学」の重要性が再び認識されつつあるものと理解しています。
本学では、高度な栽培技術を学ぶだけでなく、持続的に農林業を営むために加工・流通・販売・経営についても学ぶ実践的なカリキュラムを展開し、時代のニーズに応えられる新しい農林業人材の養成を目指します。
コンソーシアムに参加される皆様と連携し、農林業と地域社会の発展に貢献できる魅力ある大学を目指してまいります。
  

 

静岡社会健康医学大学院大学
学長 宮地良樹
   

 

本学は、社会健康医学に関する単科の大学院としては全国初の大学院大学として、2021年4月に修士課程のみで開学しましたが、2023年からは博士後期課程も開設されました。
「社会健康医学」とは、伝統的な公衆衛生学にゲノム医学や医療ビッグデータ解析などの新しい学術領域を加えることで、社会における人の健康を幅広い視点から考究・社会実装する学問です。
本学は、健康と医療、環境を統合する俯瞰的な視点を機軸とし、健康寿命の延伸に資する教育研究を通じ、国際社会に貢献する「知と人材の拠点」を目指しており、社会健康医学の学識を社会に還元し、社会実装することで医療・保健・福祉の向上に貢献できるプロフェッショナルな人材と研究者を育成していきます。
  

 

静岡文化芸術大学
学長 横山俊夫
   

 

文化とデザインの世紀を拓く――この志のもと、本学は2000年に開学。当初は県、浜松市、産業界による公設民営方式。10年目に県の公立大学法人へ。
その後、地域社会やものづくりの課題に取組むなかで、文化政策とデザインの2学部構成という、世界でも稀な仕組みの良さが鮮やかに。本年、学部間共同をさらに深めようと、分野を越えて学ぶ科目を増し、体系化しました。
今や、国内外の歴史と文化の学びを基礎に、フェアトレードや多文化共生の実践を重ねつつ、持続型文明にかなう観光の模索も進めています。先端の科学や技術を新たな文化やデザインに織り込むこと、匠わざの活用も重視します。産官学の対話処「遠州学林」構想実現への歩みも続きます。

私立

  

 

静岡英和学院大学・同短期大学部
学長 永山ルツ子
   

 

本学はキリスト教精神に基づく「愛と奉仕」の実践をもとに、愛をもって他者と共に生きる豊かな人間力、地域社会と人間社会に貢献する国際的感覚豊かな人材を育てることを理念とし、短大開学から数えると50年以上、地域の発展を担う卒業生を送り出してきました。本学では、様々な生活背景、文化をもつ留学生も多いため、多様な価値観の中でお互いを尊重し、考え、学ぶことを推奨しております。SDGsの「誰一人取り残さない」という持続可能な地域社会の実現に向けて、今後も多様な人材を輩出し、静岡県の地元地域や企業等との連携を通して、地域貢献活動に努めていきます。
  

 

静岡産業大学
学長 堀川知廣
   

 

静岡産業大学の学びの特徴は「実学教育」です。例えば、「冠講座」は市役所、企業などの代表者や職員が、「今何が必要か」を、一講座14回にわたって講義をします。市町や産業界とのプロジェクトも数多く行っています。学外研修や海外研修も多くの学生が受講します。学生たちは、生きた「実学教育」を受けることで、実社会で働く楽しさ、やりがいを自分ごととして学びます。
2025年度から、AIを使いこなし、これからの社会に必要とされる「価値あるもの」を創り出す人材育成を本格的に始めます。
静岡産業大学での学びが、ますます変化の激しくなる社会の中で、自分らしく生きることに結び付くよう、私たちは精一杯応援をします。
  

 

静岡福祉大学
学長 増田樹郎
   

 

令和7年度、本学は新しいタグラインを設定しました。【あらゆる挑戦の いちばんそばに。】在学生や同窓生、そして過去から未来に向けて彼らと交わるすべての人々が、共に学び、共に働き、共に歩むすべての瞬間において、互いに寄り添い、支え合う存在でありたいという祈りが込められています。
本学の教育理念『共に生きる』は、多文化共生や生命のつながりといった価値観を表明しています。この理念を礎に、本学はこれからも、人格共同体としてのコミュニケーションを重んじ、多様な挑戦を分かち合える教育・研究の深化をめざします。
これからも国内外の多くの大学・地域との交流を盛んにして、弛まぬ挑戦を続けていく学風を育んでまいります。
  

 

静岡理工科大学
学長 木村雅和
   

 

本学は、1991年4月、多くの皆さんからのご支援とご協力を得て袋井市に開学しました。「技術者の育成をもって地域社会に貢献する」を建学の精神とし、理工学部5学科、情報学部2学科、大学院理工学研究科を設置し、10,000名を超える卒業生を地域社会に輩出しています。今後も県内唯一の私立理工系総合大学として、地域企業のリーダーとなる人材の育成を目標に、地域の要望に応えた小・中学、高校生を含む若い人材の育成、地域に根ざす新技術・新産業の開拓、地域の社会人・産業人のための教育に尽力します。更に本年度は、「知の拠点」として、産業界や地域社会、自治体と連携して地域社会の課題やスタートアップの創出促進に取り組んでまいります。
   

 

順天堂大学保健看護学部
学部長 兒玉裕三
   

 

ふじのくに地域・大学コンソーシアムには平素より大変お世話になっており、御礼申し上げます。今年度より新たに学部長に就任致しました。順天堂大学保健看護学部卒業生は看護師、保健師として県内を中心とした医療機関・自治体等で活躍しています。本学は看護学科単科のため、ご要望に必ずしも応えられていないのが実情ですが、今後も協力できることを模索していきたいと思います。大学相互の連携としては授業補完のための非常勤講師の往来が活発です。大学入学共通テストの運営においては日本大学国際関係学部の多大なるご協力を得て遂行しております。医療の領域にも興味をもって頂けるように、本年度もどうぞよろしくお願い申し上げます。
  

 

聖隷クリストファー大学
学長 大城昌平
   

 

本学は「生命の尊厳と隣人愛」を建学の精神とし、保健医療福祉・教育・保育分野で地域社会に貢献する専門職業人を養成する総合大学です。看護学部・社会福祉学部・リハビリテーション学部・国際教育学部の4学部6学科、助産学専攻科、大学院3研究科博士前期・後期課程を設置しています。学部教育では聖隷グループなど国内外の病院施設・教育研究機関と連携し、実践教育を重視した人材育成を行っています。大学院では研究論文コースに加え、専門看護師(CNS)・診療看護師(NP)、養護教諭専修課程、高度実践リハビリテーションコースを開設し、高度な知識と技能の修得を支援し、人々の幸福と社会に貢献する人材育成を目指しています。
  

 

東海大学静岡キャンパス
副学長(静岡キャンパス担当) 川﨑一平
   

 

東海大学は、全国に7つのキャンパス24学部、約3万人の学生をもつ総合大学ですが、静岡が本学発祥の地です。静岡キャンパスには、海洋学部と人文学部の2学部、約2,000名の学生が在籍しています。環境、エネルギー、食糧など地球規模の問題解決を求める総合科学としての海洋学、そして人間そのものを探求し社会の多様な可能性を追求していく人文学、こうした文理融合の研究と教育を展開しています。学生には、専門分野を超えて、駿河湾をはじめとする静岡の豊かな自然と文化から多様な視野と価値観を育んでほしいと期待しています。地域との連携をさらに活性化させ、創造性と行動力とを持った明日の社会を担う人材育成に挑戦していきたいと考えています。
  

 

東都大学沼津ヒューマンケア学部
学部長 原三紀子
   

 

東都大学沼津ヒューマンケア学部看護学科は、2021年に東都大学の新たなキャンパスとして開設されました。学生の看護職への夢を育むため、「ヒューマンケア」―人を深く理解し、温かい心で寄り添い、真摯に思いやることができる人材の育成を使命としています。単なる知識や技術の習得に留まらず、人を慈しみ、患者さん一人ひとりに寄り添い、その人らしさを尊重できる看護師の育成を目指しています。この目標に向け、『ヒューマンケア』の精神を基盤に、豊かな人間性と専門性を磨き、生涯にわたり主体的に学び続ける「自己教育力」を育むことを重視しています。今年3月には、はじめての卒業生を輩出しました。地域社会に貢献できる人材育成に努めると共に、コンソーシアムの一員としてふじの国の発展に寄与できるよう努めてまいります。
  

 

常葉大学・同短期大学部
学長 安武伸朗
   

 

私たちは学生一人ひとりが自らの可能性を見つけて成長していくMIRAI TOKOHAというビジョンを掲げています。例えば個別最適化教育の推進、キャンパスや学部・学科の枠を超えて幅広い知識に触れるオンデマンドの教養講座など、「主役は学生」として学生と教職員が協力して創造的に活動できる機会を数多く設け、また中高大連携活動として探究学習に関する講師派遣事業などを始めています。
現在10学部19学科、大学院4研究科6専攻、短期大学部3学科1専攻科、4キャンパスに約7,900名の学生を擁する県内最大規模の私立総合大学であり、卒業生の総数は75,000名を数えます。地域社会の持続可能性を担う人材育成を目指して改革を続けていきます。
  

 

日本大学国際関係学部・同短期大学部
学部長 渡邊武一郎
   

 

日本大学は、16学部86学科、21大学院研究科、短期大学部4学科1専攻科、通信教育部、さらに看護師や歯科衛生士等の専門学校を擁する、日本一の規模を誇る総合大学です。
 三島市にある国際関係学部では、日本大学の教育理念「自主創造」のもと、広く知識を世界に求め、積極的に行動できる人材を育成しています。学べる外国語は13種類を数え、多彩な留学プログラムや海外インターンシッププログラムを擁するカリキュラムで、皆さんの「世界を知りたい」、「世界で学びたい」、「世界に羽ばたきたい」という思いを全力でサポートします。また、短期大学部では社会実装的な能力を備えた人材を育成しています。
  

 

浜松学院大学・同短期大学部
学長 今井昌彦
   

 

浜松学院大学と浜松学院大学短期大学部は、建学の精神である「誠の精神」に基づき、「責任ある自己実現と社会貢献の人づくり」という教育理念を掲げています。この理念のもと、豊かな人間性を育み、創造力と実践力を兼ね備えた社会人を育成しています。
ふじのくに地域・大学コンソーシアムの一員として静岡県地域の大学や専門機関との協力を深め、情報交換を通じて、より多面的な視点で地域の課題解決に貢献したいと思います。
令和6年度からの新中期計画「興誠学園地域共創プラン」を推進し、各構成校と連携して教育と研究活動の更なる充実を図り、地域社会・地域産業との連携に積極的に取り組みながら、ふじのくにの発展に寄与して参ります。
  

 

光産業創成大学院大学
学長 伊藤博康
   

 

本学の学生は、新たな成長を目指す企業からの派遣、中小企業の経営者、事業承継者(アトツギ)、あるいは、現在、所属する組織からのスピンオフ・スピンアウトを目指す社会人です。光技術の基礎や応用、顧客のニーズ調査・特定・解析方法、経営戦略を学びます。将来の顧客が共感できるような製品・サービスを基盤とした目新しいビジネスモデルを教員とともに創成し、その実践にチャレンジいたします。また、地域貢献として、新事業創成や起業をサポートするEco Systemの整備も本学の役割であると考えています。次世代の光産業をリードし、社会に貢献できる人材の育成、場の提供を目標としています。
  

 

放送大学静岡学習センター
所長 石井潔
   

 

社会の知識化・情報化・グローバル化の進展により、大きな変化への柔軟な対応が求められる時代となり、あらゆる職種、社会層、年齢の人々が生涯学び続けることが必要となっています。放送大学は1985年の学生募集開始以降、時間や場所に縛られない多様な学びの場を提供し、一人ひとりのニーズに対応した教育に取り組んできました。40代、50代を中心に幅広い年齢層の多様な社会的背景を持つ学生の皆さんが、放送授業やオンライン授業、対面での授業などそれぞれが望む形での学びを続けています。科目単位での授業の提供や、社会人のリカレント教育など、学位取得以外の面も含めた、県内の大学、企業等のそれぞれのセクターとの協力もますます重要となっておりますので、どうかよろしくお願い致します。